令和の断面

vol.296 高校野球がDH制を導入

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     連日熱戦が続く春の甲子園。
     野球はファンなら知っていることだが、今大会から高校野球も「DH(指名打者)制」が導入されることになった。
     もしかすると「DH制」とは、何ぞや?という方もいるかもしれない。
     簡単に言えば打撃の得意でない投手に代わって「打つことだけに専念する選手」を起用することができるルールである。
    
     もうさまざまなレベルの野球で導入が進んでいるが、高校野球が取り入れた意義は大きいと思う。
    
     投手は、毎回投げるだけでも重労働である。
     そこで打撃を得意とする選手を代わりに打たせることで、投手を休ませることに加えて、その選手(指名打者)の出番を作ってあげることにもなる。
     高校野球においては、できるだけ多くの選手を出場させてあげようという教育的配慮も働いている。
    
     一方、プロ野球の「DH制」は、より攻撃的な野球を見せるために興行的に考えられた制度だ。
     だから、もちろん高校野球も今までよりは攻撃的な展開になることだろう。
    
     せっかくだから、今回はこの「DH制」の運用について説明しておこう。
     まず、このDHを使うかどうか、試合前に申告する必要がある。
     使わないチームは、使わなくていいのだ。
     例えばピッチャーが4番を打つようなチーム。
     こうしたチームは、ピッチャーがそのまま打者として打順に入る。
    
     一方、ピッチャーを休ませて、より打撃力のある選手を出場させたい時には「DH制」を活用することになる。
    
     ただ、この運用が難しくなるのは、途中で選手が交代する時だ。
     整理すると以下のような場面で「DH制」が消滅する。
    
     ‡@	投手が他の守備についた場合
     ‡A	代打者または代走者が試合に出て、そのまま投手になった場合
     ‡B	投手が指名打者の代打者または代走者になった場合
     ‡C	指名打者が守備についた場合
     ‡D	他の守備位置についていたプレーヤーが投手になった場合
    
     そして高校野球にも大谷翔平選手の影響がある。
     大谷のように二刀流で出場する選手は、投手を交代してもそのまま指名打者として出場を続けることができるのだ。
    
     私が高校生(埼玉県立春日部高校)だったのは、もう50年前のことになるが、当時の野球部のメンバーを思い出すと、打撃に秀でた選手が何人かいた。ただ、守備力との兼ね合いで出場機会に恵まれなかった。
     大学時代(慶応義塾大学)にもそんな選手がたくさんいた。
     東京六大学野球も昨シーズンから「DH制」が導入されている。
     「DH制」の採用で、こうした選手たちに活躍の場が用意されることになったのだ。
    
     さあ、指名打者の選手たち、ついに出番がきた。
     思いっきり暴れてこい!
     
    

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