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スポーツと⼈を繋ぎ、社会に貢献する仕事⼈、経営者インタビュー

Vol.1 スポーツの力が心を動かす瞬間 宮國椋丞チャリティートークショー開催レポート

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    ■収益金は日本未来スポーツ協会へ 

     2025年3月27日、東京都千代田区の御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターにてアスリート街ドットコムPresents スポーツの力プロジェクト 「宮國椋丞チャリティートークショー」が開催された。会場には巨人、DeNA時代からの熱心なファン55名のファンが集まり、宮國椋丞さんの貴重な話に耳を傾けた。

     当時の応援用ユニフォームを着用した姿も見られた。会場の外では球場で応援して頃のことを語り合い、写真撮影をするなど昔を懐かしむ輝きがあった。宮國さんの野球人生を追ってきたファンたちにとって、この日は特別な時間となったようだ。

     トークショーでは現役時代の思い出や宮國さんの今について語られた。一番、印象に残る試合は2021年9月7日、横浜スタジアムで行われた試合だった。宮國さんは巨人を戦力外となり、12球団合同トライアウトを受験。自主トレをしながらオファーを待ち、3月にようやくDeNAと育成契約を結んだ苦労があった。同年8月30日に育成から支配下登録されたばかりで、古巣巨人相手に移籍後初登板初先発を果たし、見事に初勝利を飾った。

     「相手の先発は菅野さんでしたから」というのが一番に挙げた理由だった。巨人時代の2020年8月9日、中日戦以来となる先発マウンドだった。緊張する上に、なんと相手は一緒に自主トレを行うなどした偉大な先輩との投げ合い。事前にメッセージのやり取りなどもあったエピソードも披露された。2017年7月12日のヤクルト戦以来、4年ぶりの勝利をつかむことができた試合だった。

     その菅野投手は今年、メジャー挑戦し、オリオールズで活躍中。今年も「菅野さんの自主トレの練習パートナーを務めていました」と明かし、その一部様子も明かした。「朝ごはんは僕が作る係でした」と味噌汁を振る舞う意外な?一面も明かされ、会場は和やかな笑いに包まれた。

     抽選会ではサイン入りの生写真、サイン入り野球グッズなどが多数用意され、ファンや参加した子どもたちの手にも渡った。当選した子どもの嬉しそうな笑顔が会場を一層明るくした。オークションでも宮國さんが愛用したアイテムなどが出品され、ファンは熱心に参加。「大切な宝物にします」と当選したファンは喜びを隠せない様子だった。会場の熱気も相まって、90分のイベントはあっという間に終了。「もっと話を聞きたかった」という声も多く聞かれた。

     現在、宮國さんは宅建を取得し、不動産業で奮闘中だという。「野球とは異なるフィールドですが、チームワークや目標に向かって努力する姿勢など、スポーツで培ったものが活きています」と語る。野球とは異なる道を歩み始めた今も、「スポーツを通じて、人や競技の魅力を伝えていきたい」という強い思いを持ち続けている。

     このチャリティートークショーを通じて、スポーツの力が人の心を動かす瞬間を、参加者全員が再確認した特別な夜となった。宮國さんの誠実な人柄と情熱が伝わる、心温まるイベントであった。

     トークショー開催後、アスリート街ドットコムは「皆さまからお寄せいただいたチャリティーオークションの収益金を、無事に日本未来スポーツ振興協会(代表:小川健太様)へ寄付してまいりました」と発表。「スポーツを通じた未来づくりにご協力いただいた皆さま、本当にありがとうございました。これからもアスリート街ドットコムは、スポーツの力で社会に笑顔と希望を届けていきます!」とのメッセージを添えた。このような形で、イベントの意義がさらに広がりを見せていく。

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