佐々木朗希が心配だ。
このテーマで書くのは、もう3回目くらいだろうか。
今シーズン、ここまで3度の先発マウンドでまだ1勝もあげられていない。日本時間13日のドジャース対レンジャーズの一戦も、4回94球を投げて5安打2失点、6奪三振、5四球で降板し初勝利を逃した。
この日の登板を振り返って佐々木は、こう分析している。
「1番の反省はまず、球数が多かったのでイニングを投げられなかったこと。ただ初回三振を取って、ランナーを得点圏に背負いながらも初回と2回は点を取られなかったですし、三振(メジャー最多6奪三振)のところはよかったのかなと思います」
内容的には、本人が振り返っている通りのピッチングだったが、私が心配しているのは、彼の投球が打者に向かっていない気がする点だ。
自分のフォームや制球が気になって、肝心の打者との勝負に集中できていない?マウンド上の仕草や表情からも「自信」のようなものが感じられない。
確かに制球が良くなければ、四球を連発してピンチを招いてしまう。
これはピッチャーとして当然の心理だと思う。
だから佐々木も技術的な問題を何とか解決したいと考えている。
「よくなっている所と、まだまだ改善していかなければいけないところはそれぞれあるので。ただ、長期的に見てその球数をどうやって減らしていくとか、フォアボールを減らすために根本的な原因、要因は一緒だと思うので、そこはピッチングフォームをしっかり修正してゾーンに強いまっすぐを投げることが必要になってくると思う」
佐々木は現状のピッチングについて「先発になって自分の納得いくボールを投げ続けることができていない」と分析している。
そう、しっかり技術的なことで悩んでいるのだ。
しかし、私の見ている限り、その悩みが試合のマウンド上で伝わってきてしまうのだ。
思い出すのは、野茂英雄さんが言っていたことだ。
野茂さんは言うまでもない日本人メジャーリーガーのパイオニアだ。
それはマウンドに上がるピッチャーの心構え。
「もちろん調子のよい時も悪い時もあるんですが、投手がやるべきことはその日の調子の中でどうやって相手を抑えるかということです」
そう、マウンドに上がったら、調子の良し悪しも制球の心配も言っている場合ではないのだ。
とにかくその試合を任されてマウンドに上がる限りは、どうやって抑えるか、どうやって試合に勝つかを考えるのが投手の使命なのだ。
ロバーツ監督は「今日際立っていたのは、彼が失点を最小限に食い止めたことだ。彼が降板した時点でも我々はまだ勝てる位置にいたのは重要だった。試合を制御不能にはさせなかった」と話した。
そして、
「今日の彼の球威や6奪三振、空振りの数などを考えれば、もっと長いイニングを投げられるはず。その点については彼と話して、ボールを握ったからには5イニング以上を目指せと発破をかけた」と今の投球でも十分に評価しているのだ。
だから言いたい。
悩むな朗希、大丈夫。今必要なのは、旺盛な闘争心だ!と。
令和の断面
青島 健太 Aoshima Kenta
昭和33年4月7日生/新潟県新潟市出身
慶応大学野球部→東芝野球部→ヤクルトスワローズ入団(昭和60年)
同年5月11日の阪神戦にてプロ野球史上20人目となる公式戦初打席初ホームランを放つ。
5年間のプロ野球生活引退後、オーストラリアで日本語教師を経験。帰国後スポーツをする喜びやスポーツの素晴らしさを伝えるべくスポーツライタ―の道を歩む。
オリンピックではリレハンメル、アトランタ、長野、シドニー、ソルトレークシティー、アテネで、サッカーW杯ではアメリカ、フランス、日韓共催大会でキャスターを務める。
現在はあらゆるメディアを通して、スポーツの醍醐味を伝えている。
2022年7月の参議院議員選挙で初当選。
